
美容医療の世界で、ひときわ異彩を放つ医師がいる。聖心美容クリニック統括院長・鎌倉達郎先生だ。
日本美容外科学会(JSAS)の理事長を務め、世界的医学誌「PRS」でのベストペーパーアワード受賞という国際的な実績を持ち、プレミアムPRP皮膚再生療法の第一人者として知られる。
華やかな肩書きの裏に、外科医としての原点と愚直なまでの誠実さがある。鎌倉達郎とは、いったい何者なのか。その経歴と実績、そして描く未来を紐解いていく。
鎌倉達郎のプロフィールと経歴

鎌倉達郎先生のキャリアは、美容医療からではなく外科医としてスタートした。
宮崎医科大学を卒業後、九州大学医学部附属病院などで外科医として勤務し、組織を切り・縫い・再生させるという医療の根本を叩き込まれた。
この外科医時代の経験が、後のプレミアムPRP皮膚再生療法への取り組みに直結している。
1995年に美容外科の世界へ転身。2000年に聖心美容クリニックへ招聘され、2004年に統括院長に就任した。
以来20年以上にわたって同院の診療体制・医師育成・学術活動のすべてを統括してきた。
2017年には横浜市立大学の臨床教授に就任し、次世代の美容外科医の育成にも携わるようになった。
現在は日本美容外科学会(JSAS)の理事長も務め、厚生労働省の「美容医療の適切な実施に関する検討会」にも参画するなど、一クリニックの統括院長という立場を超えた活動を続けている。
| 年 | 出来事 |
| 宮崎医科大学卒業後 | 九州大学医学部附属病院などで外科医として勤務 |
| 1995年 | 美容外科へ転身 |
| 2000年 | 聖心美容クリニックへ招聘 |
| 2004年 | 統括院長に就任 |
| 2007年 | プレミアムPRPと出会う |
| 2008年 | プレミアムPRP皮膚再生療法を本格スタート |
| 2013年 | PRS論文の作成開始 |
| 2015年 | PRS誌への掲載が承認 |
| 2016年 | PRSベストペーパーアワード受賞 |
| 2017年 | 横浜市立大学臨床教授に就任 |
| 2022年 | 日本美容外科学会(JSAS)理事長に就任 |
| 2026年 | 聖心美容クリニックが新ブランドメッセージ「人生までも、美しく。」を掲げる |
聖心美容クリニックを変えた経営哲学

統括院長就任後、力を注いだのが診療体制の整備だった。
美容医療業界では医師に売上目標を課すケースも少なくないが、聖心美容クリニックでは売上ノルマを一切設けず、患者にとって真に必要な治療を提案できる環境を整えた。
カウンセリングから施術・アフターフォローまでを一人の医師が一貫して担当する「ワンドクター制」も、この哲学から生まれた仕組みだ。担当医が変わるたびに情報が引き継がれ、患者との信頼関係が希薄になるという問題を根本から解消している。
在籍医師の専門医資格保有者が90%以上という水準も、医療の質へのこだわりを示しており、資格の取得・維持を積極的に支援している。
こうした体制の積み重ねが、10年以上通い続けるリピーターを2,000名以上生み出している。
「とことん真面目に、美容医療。」というスローガンは、この診療体制そのものを言葉にしたものといえる。
プレミアムPRP皮膚再生療法の確立

プレミアムPRP皮膚再生療法との出会いは2007年のことだ。PRP(Platelet-Rich Plasma=多血小板血漿)とは、患者自身の血液から血小板を高濃度に凝縮したものを指す。
ヒアルロン酸などの注入治療で「埋める」従来の治療とは異なり、患者自身の細胞の力を引き出して「組織を再生させる」というアプローチが根本的に異なる。
外科医時代から「組織を自らの力で再生させる」という発想に親しんできた経歴を持つだけに、PRPの可能性に強く引かれたのは自然なことだったといえる。
聖心美容クリニックのプレミアムPRP皮膚再生療法では、PRPにFGF(線維芽細胞増殖因子)を添加した薬剤を注入する。
FGFはコラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸の産生を促す成長因子であり、PRPとの組み合わせによってより高い再生効果が期待できると考えられている。
2008年に本格スタートし、鼻唇溝・目の下・額・手の甲など様々な部位への応用が進んでいる。
効果の持続性についても、少なくとも3年以上にわたって維持されることが確認されている。
治療後に膨らみや硬さが気になる、いわゆる「しこり」のような感覚をご報告いただいたケースが治療開始当初は約3〜4%みられたが、院内でのディスカッションと継続的な改良を重ねた結果、約4年間の取り組みを経て、そうしたケースは1%未満に低減し、さらなる改良で0.5%未満という水準に到達した(当院にて術後フォローアップができている方のデータによる)。
問題を数値として可視化し、データに基づいて改善し続けるこの姿勢が、治療の信頼性を着実に高めてきた。
世界的医学誌PRSでベストペーパーアワード受賞

臨床で積み上げたデータを学術的に検証し、世界へ発信する——その取り組みが始まったのは2013年のことだ。
プレミアムPRP皮膚再生療法に関する論文の作成に着手し、2015年1月に形成外科・美容外科分野で世界的権威を持つ医学誌「PRS(Plastic and Reconstructive Surgery)」へ初投稿を行った。
最初の投稿では承認されなかった。しかし改稿を重ね、3回目の投稿で2015年4月に掲載承認を獲得した。
そして2016年、PRS誌のローリッチ編集長より「ベストペーパーアワード」受賞の知らせが届いた。
美容外科領域において日本人医師がこの賞を受賞するのは初めてのことであり、聖心美容クリニック PRPへの取り組みが世界的に高く評価された歴史的な快挙となった。
この受賞は単なる名誉にとどまらない。日本の美容医療が世界水準の学術的評価に値することを示した点で、業界全体にとっても大きな意味を持つ出来事だった。
業界を動かすJSAS理事長としての活動

日本美容外科学会(JSAS)の理事長として、美容医療業界全体の発展に向けた活動も精力的に続けている。
厚生労働省の「美容医療の適切な実施に関する検討会」への参画を通じて、美容医療の標準化・安全性向上・情報の透明性確保に取り組んでいる。
エビデンスの構築については、現在進行形の課題として捉えている。
2020年の美容医療診療指針においてFGF添加PRP療法が「行うことを弱く推奨しない」と評価されたことの背景には、国際水準の臨床研究データが現時点では十分でないというエビデンスの不足があると分析しており、英文論文の継続的な執筆によってその課題に正面から向き合っている。
また2017年より横浜市立大学の臨床教授として次世代の医師育成にも携わり、臨床・研究・教育という三つの軸で美容医療の未来を担う人材の輩出に貢献している。
2026年には聖心美容クリニックの新ブランドメッセージ「人生までも、美しく。」を掲げ、患者の人生そのものに寄り添う医療の実現へ向けた新たな一歩を踏み出した。
まとめ

鎌倉達郎という医師の歩みは、「とことん真面目に、美容医療。」というスローガンを体現した軌跡だ。
外科医としての原点、PRPという革新的治療の確立、リスクへの誠実な向き合い、世界的受賞、そして業界全体への貢献——すべてが一本の線でつながっている。
「人生までも、美しく。」という新たな約束のもと、聖心美容クリニックが患者と社会に届けようとしている価値は、これからもさらに深まっていくはずだ。
