DEAN & DELUCAを例に考える「日本出店飲食チェーンの実態と嘘」について 
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日本に出店してきている飲食チェーン店には数多くの種類があり、至る所で目にすることができます。

しかし、そんな海外から日本に出店してきた飲食店の中には、店舗数が減少してきている飲食チェーンも増えてきており、深刻な問題を抱えている店も多いのです。

この記事では、業績低迷の報道を受けたDEAN & DELUCAを筆頭に、日本出店飲食チェーンの事実についてご紹介していきます。

Contents

DEAN & DELUCAの業績低迷について

食のセレクトショップとしても知名度が高いDEAN & DELUCAは、2017年から相次ぐ店舗閉鎖が見受けられています。
DEAN & DELUCAの店舗閉鎖が続く原因は業績低迷にあるとしてDEAN & DELUCAを運営するウェルカムがコメントを発表しています。

そんな業績低迷の要因は、近年勢いを増すインターネット通販にあるとされています。
Amazonや楽天市場をはじめとするインターネット通販サイトは、店頭で買い物をするよりも低価格で品物を手に入れられたり、注文したら素早く届けてくれることから非常に人気が高いものに成長してきました。
そんなインターネット通販市場の圧力に押されているDEAN & DELUCAは、特に大きな影響を与えたとして、ドイツのディスカウントスーパーの「Aldi(アルディ)」が立ちはだかる存在だと指摘しています。

Aldiは低価格を売りにしており、近年急速に成長を見せてきている企業です。
世界18カ国以上の国に1万店舗以上を展開しており、DEAN & DELUCAが敵対する存在となっています。
そんなAldiは、日本ではまだまだ知名度が低いものの英国や欧米では急速な成長により、大きな存在になってきています。

今後も価格に敏感な消費者の心を射止め、より店舗の拡大につなげてくるでしょう。
小売業界最大手の企業も警戒するようになっており、DEAN & DELUCAもさらになる業績悪化に歯止めをかけることができるのかが注目されています。
そんな業績悪化となってしまったDEAN & DELUCAですが、今後も日本での運営は行っていくと示唆しています。

ウェルカムが発表したコメントでは、2016年3月にDEAN & DELUCAから日本国内における営業権、商標権などのすべてにおけるライセンスはウェルカムが100%確実に所持していると言っています。
ウェルカムではDEAN & DELUCA以外にもおしゃれで素敵な店をいくつか運営しています。
日用品の販売ショップであるGEORGE'Sやチーズ工房&ピッツァ・ダイニングのGOOD CHEESE GOOD PIZZAなど良質なライフスタイルを支える店をいくつか持っています。

その中でも特に知名度の高いDEAN & DELUCAはウェルカム側も大切にしていきたいのでしょう。
日本国内においてDEAN & DELUCAの運営を続ける意向と法的側面からも万全な保全が完了していると発表しています。

DEAN & DELUCAの業績低迷発表には本当の要因が隠されていた

インターネット販売事業に居場所を奪われてしまったDEAN & DELUCAですが、低迷の理由は他にもあったとされています。
それはDEAN & DELUCAの親会社の不動産事業にありました。
DEAN & DELUCAは2019年4月にミートパッキング地区に開業した「Stage」というカフェが存在していました。
Stageはカフェテリアルスタイルの高級カフェになっており、高級感を引き出すためにドイツ出身の有名建築家であるオーレ・シェーレン氏に設計を依頼し手掛けてもらいました。

このカフェはDEAN & DELUCAの新たなコンセプトカフェとして話題となっていましたが、数ヵ月後地元の納入業者への支払いの滞納や資金繰りの悪化などNYタイムズで報じられることにより開業同年の7月という数ヶ月で閉鎖を余儀なくされてしまったのです。
この事件に対して不動産会社のミッドタウン・エクイティーズは、DEAN & DELUCAに対してテナント料の滞納分、契約期間の途中解除に伴う費用の約30億円の支払いを求めてニューヨークの地方裁判所に提訴したと報じられています。

この騒動を経てStageだけではなく、全米で展開しているうちの9店舗中3店舗を閉鎖することも発表しました。
この発表の際に、他の店舗でも納入業者への支払い遅延があるということが明るみになってしまい、未だに運営が続いている店舗は閑散とし陳列棚にもかなり空きが見られるほど運営に苦しんでいる様子が見られています。

他の日本出店飲食店はどうなっているのか?

インターネット通販によって大きく価値を虐げられてしまったDEAN & DELUCAですが、他の日本出店飲食店も同じように低迷してきている飲食チェーンがいくつかあります。

SUBWAY

サンドイッチチェーン店のSUBWAYは、売り上げの減少が続いている2014年以降170店舗もの多くの店が閉店してしまっています。
かつて、野菜を売りにして訴求力を高めてきたSUBWAYですが、コンビニエンスストアの勢力が増加し続けている背景をきっかけに、営業に苦しむようになりました。

今はコンビニでも野菜や野菜を多く使った商品が購入できる時代になっており、サンドイッチも豊富な種類を取り揃えています。
価格を比較すると一般的なコンビニのサンドイッチは200円~300円程度の価格で買えますが、SUBWAYでは300円~600円割高になっています。
使用しているパンや具に違いがあるものの、安いさを求める人が多い世の中でSUBWAYはコンビよりも注目を集めることができなかったのでしょう。

また、SUBWAYではサンドイッチのパンや具などの様々なオーダーをしなければいけません。
手軽に購入できるコンビニと突き放されてしまった原因は、注文方法の複雑さにもあるのでしょう。

BURGER KING

BURGER KINGは、2019年に国内店舗のうちの約2割となる22店舗を閉店すると示唆しました。
一部の人の間では、日本から撤退するという噂も飛び交ってしましたが、運営側はその真相は異なるとしています。
BURGER KINGを運営しているビーケージャパンホールディングスは日本撤退の噂を否定し、大量閉店の理由については、日本国内でのBURGER KING運営をより成長戦略を練って運営していくことを検討したためと説明しました。

今後は既存店を改良し新規出店を積極的に狙っていく方針を発表し、成長につなげたいとしていました。
今年の下半期までには最大20店舗、2020年以降は年間20店舗以上をオープンを目標にしていると表明し、2019年の7月~9月では関東圏内で7店舗の出店が予定となっています。
こうして様々な経営戦略を公にしてきたBURGER KINGですが低迷となっている背景は、同じくハンバーガーショップを運営しているマクドナルドにあると言えるでしょう。

マクドナルドは以前、使用期限切れのチキンを使用していたことが問題となり、一気に消費者がマクドナルド離れを起こした事件がありました。
2015年の業績は過去最悪の300億円を超える赤字をたたき出し、輝いていたブランドに大きな転落劇をもたらしました。

しかし、マクドナルドはなんとV字回復に成功します。

復活の要因となった新メニューは爆発的に売れ、どん底から信頼を取り戻しました。
その結果マクドナルドは再び大きく注目されるようになり、BURGER KINGが低迷に悩み始めます。
また、BURGER KINGはSUBWAY同様に価格が高めということが業績低迷につながってしまったと囁かれています。


どちらの飲食チェーンも価格がネックになり低迷となった現在、低価格で購入できる飲食店が強くなってきています。
安全に食べられるのが一番ですが日本の厳しいデフレがある中では、まだまだ低価格への注目は留まらないでしょう。

今後も様々な飲食店が残るためには価格を重視しながらいかに魅力的なものを販売できるかが、鍵を握っていることでしょう。

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