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嘘って分かってるけど読んじゃう!「虚構新聞」の魅力って何?

「嘘を付くと閻魔様に舌を抜かれるよ」と子どもの頃に怒られた人もいるのではないでしょうか?恐ろしいことなので、子どもであれば嘘をつかないと心に決めると思いますが、大人になると楽しい嘘であれば許されるのではないかと感じる人もいるでしょう。「虚構新聞」というWEBサイトは、その名の通り嘘の情報を配信しているサイトです。嘘なのにどこか現実味のある内容で思わず信じてしまいそうになるだけでなく、面白おかしく書かれて内容に引き込まれてしまうのです。そんな虚構新聞の魅力をご紹介していきましょう。

虚構新聞とは?

虚構新聞を初めて聞いたという人もいるでしょう。虚構新聞は、2004年3月に開設されたWEBサイトで、滋賀県に住んでいるUK氏という人物が1人で運営しています。最初は自身のホームページ上にエイプリルフールだけの企画として記事を掲載していたのですが、反響が高かったことから「虚構新聞」を立ち上げた経緯を持っています。
運営するサイトには自身が考えた記事も載せてほしいと問い合わせがくることもあるようですが、虚構新聞の記事は全てUK氏が考えたものです。どの記事も本当にありそうな内容の記事ですが、よく読むと嘘だということが分かります。

記事の最後には「これは嘘ニュースです」と隠し文字で記載されていますが、真実だと勘違いしてTwitterやブログなどのSNSに記事タイトルとURLをアップして拡散させることで、それを読んだ他の人が実際のニュースだと勘違いし、最終的には炎上を起こしてしまうといったトラブルも発生しています。実際に2012年に掲載された「橋下市長、市内の小中学生にツイッターを義務化」という記事に対してTwitterを中心にネット上に拡散しアクセスが殺到したこともあります。記事の内容としては、週に1時間ほどツイッター学習の時間を作り、ツイッターの基本的な操作方法を学習することを義務化するといった内容です。実際のニュースだと勘違いした人たちからの抗議の電話もあったようです。

そういったトラブルを防ぐためにも、虚構新聞では「お願い」として二次配布による不利益や損害は関知しないことや引用する際には嘘であることを明確にすることを勧めたり、これは嘘ニュースですという一文を省いた場合の結果責任は自己責任となることを記載しています。虚構新聞を楽しく読み続けるためにも、誤解させないよう読み手側も気を付けなければいけません。

実際に起こったニュースをもとに記事が生まれる

虚構新聞は嘘の記事を掲載していますが、その記事内容は実際のニュースをもとに書いてあるので現実味のある内容となっています。

例えば、「省庁再々編、『平和省』ほか4省統合案 政府検討」という内容では、財務省や文部科学省などの官僚の間で不祥事が続いたことを受けて、1府12省庁を4に再々編する内容となっており、専門家による見解など現実味のある内容を盛り込むことで、本当のニュースのように紹介しています。また、毎年恵方巻きが売れ残り廃棄処分するショップが多いとニュースで観たことがある人も多いでしょう。虚構新聞ではこのニュースによって「恵方巻きリサイクル法案、今国会に提出へ『エコ巻き』普及目指す」といった内容の記事を掲載しています。

売れ残った恵方巻きを来年の恵方巻きの材料としてリサイクルするといった記事で、食品ロスは実際に問題となっているので虚構新聞のような内容では問題がありますが、何らかの対策が実際に必要だと考えさせられるニュースでもあります。

明らかに嘘だと分かるニュースも存在する

上記のような本当にありそうなニュースだけではなく、思わず笑ってしまうような内容のニュースも虚構新聞には掲載されています。

例えば、画像を二度見してしまうニュースで「バウムクーヘンの天日干しが最盛期 長野」といった記事があります。冬の風物詩として焼き菓子で人気のあるバウムクーヘンを天日干しし、凍って縮んだバウムクーヘンに水をかけて元に戻し焼き上げて完成させる嘘の記事なのですが、天日干しされている様子が写真で掲載されているので、それを見るだけでも笑顔になってしまいます。

同じように「豆腐の放流始まる 高知・四万十川」という記事もあります。アユや鮭のように稚豆腐を放流し2年後に戻ってくるといった内容で、川に豆腐が放流されている様子の合成写真があり、目を引く内容となっています。また、「『琵琶湖の水ぜんぶ抜く』 外来魚駆除に『排水』の陣」といった記事もあります。人気番組で行われている内容ですが、琵琶湖ではあり得ない作業です。確かに琵琶湖でもブルーギルやブラックバスなどの外来魚に頭を悩ませているでしょうが、日本で一番大きい湖の水を全部抜くことは難しいでしょう。

「東京23区、全面ドーム化へ エアコン完備『全天候型都市』目指す」の記事も明らかに嘘だとわかりますが、あったらいいなと思わせる内容です。超巨大ドームで東京23区を覆い、巨大エアコンを設置することで快適な暮らしができ、2020年に行われる東京オリンピック・パラリンピックにおいての暑さ対策としても有効だと流れです。絶対に現実化されない内容ですが、暑さだけではなく大雨や大雪の時にも過ごしやすいだろうと夢を見させてくれるニュースでもあります。

このほかにも、穴ずれパインアメ1.3億円で落札、妊娠したスマホが出産、全身のかゆみ、かかとに集約、カレーパンマンとドキンちゃんが電撃婚、といった思わず見たくなるような嘘のニュースが多数掲載されています。

現実になった虚構新聞も存在する!?

嘘のニュースを掲載している虚構新聞ですが、中には現実となったものも存在します。

例えば2013年に掲載された「森永チョコ、144個入り『グロス』発売へ」という記事です。人気のチョコレート菓子のDARS(ダース)12箱分144個入ったGROS(グロス)を販売するといった内容でしたが、5日後に実際に商品化されることとなり、虚構新聞が実際になったとネット上で大騒ぎにもなりました。販売当日にはUK氏が店舗に直接訪れ、謝罪する場面もあったようです。

また、「KDDI、次世代炊飯器『INFOJAR』を発表」に関してもau未来研究所が開発したとして虚構新聞のサイト上にて謝罪とともに、アイデアを企業に提供しないよう報告していました。「歩道からメキメキ ど根性スイカが話題に」では、大きいスイカがど根性大根のように生えてくることはないと思ったようですが、徳島県三好市の中学校駐車場のフェンスの外側に野球ボールくらいの大きさのスイカが実際に生え、虚構新聞での記事が実際のこととなったのです。

このほかにも、面白い内容としては2015年に掲載された「シャープ、゜の売却を検討」でしょう。記事を掲載し、報道された後シャープ公式ツイッターから本当に「゜」が消え、「シャーフ株式会社」となったのです。現在は元に戻っていますが、本当に売却しないよう注視していくと虚構新聞にお詫びとともに掲載されています。

嘘の情報を流すことは良くないと感じる人もいますが、虚構新聞はくだらないニュースも多く軽い気持ちで読むことで思わず笑顔になり、他の記事も読みたくなる中毒性のあるサイトです。疲れた時に読むとリフレッシュすることにもつながるので、読んだことが無い人はぜひ虚構新聞のサイトに足を運んでみてください。今後また現実化するニュースも増えていくのではないでしょうか。

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