現在、地方政治をメインに政治評論家として活躍している浅井健二ですが、なぜ地方政治をメインに評論家をやっているのかというと、国政よりもその闇は根深くなっているためです。
今回は、浅井健二が地方政治の闇を斬っていこうと思います。
国の政局と地方政治の関係性
近年、政局は目まぐるしい変化を遂げていたと言っても過言ではありませんでした。
安倍首相の衆院解散発表から始まり、
そこから東京都知事として活躍している小池百合子氏による希望の党設立、
野党第一党の民主党が事実上解党し、希望の党と合流したかと思えば多くの議員は選別を受けたり、
新たに立憲民主党が立ち上がったりするなど、それぞれの党で大きな動きを見せ、
国民も混乱していた時期がありました。
混沌を極めている国政ですが、実は地方政治と大いに関係していることをご存知でしょうか?
例えば、これまで橋下徹氏が率いてきた大阪府議会の中心とも言える「大阪維新の会」、
河村たかし氏が名古屋市議会の解散請求の中で生み出した「減税日本」、
そして小池百合子氏の「都民ファーストの会」です。
これらは全て大阪・愛知・東京の地方政党ではありますが、
それぞれ日本維新の会・日本未来の会・希望の党の国政政党と大きな関わりを持っており、
この中で候補者も出しています。
もちろん、これが悪いというわけではなく、
与党との闘いはさらに激化する形となっていくことでしょう。
地方政治は何が闇深いのか?
では、地方政治はどんな部分に闇があるのかというと、地方で選挙が行われた時、
実は選挙が始まる前から結果が決まってしまっている部分があるということです。
現在、日本では議会制民主主義の元、国民から選挙で選ばれた人が議員となり、
国や自治体のために活動しています。
しかし、現在の地方政治は新たな政治家候補が誕生しづらくなっており、
その地域に住んでいる人達も、変わりたいとは思うがそれで失敗しては元も子もないと感じてしまい、
昔からその地域を治めていた政党に投票してしまう傾向にあります。
漫画や小説では、無所属でバックアップもない立候補者が長きに渡りその地域を掌握してきたベテラン議員を破り、
勝利するというようなサクセスストーリーが描かれても、現実ではそうそう起こるものではなくなっているのです。
これは果たして、議会制民主主義を取る必要があるのでしょうか?
地方政治の問題点は何か?
地方政治の問題点はいくつか挙げられます。
一つは、資金がないと出馬できないという点です。
政令指定都市の場合、50万円の供託金がありますが、一定の得票数に達しない場合は没収されてしまいます。
これは候補者が乱立しないようにすることを目的としていますが、
これによって若い世代が地方政治に参加しづらくなってしまい、新たな風を巻き起こしにくくなっている要因でもあります。
もう一つは投票率が低すぎるという点です。
選挙の投票率は現在4割程度しか獲得していない場合もあり、非常に投票率は少なくなっています。
若い世代はもちろんですが、最近では幅広い年代で政治に無関心な人が増えてきています。
「どうせ誰がやったって同じ」と考えるのは、無関心と同じ意味を持っているのです。
投票率が低いとどうなるかというと、結果的に組織票を持っている政党の立候補者が選挙で有利になってしまいます。
選挙を行う前から結果が決まってしまっているのと同じことです。
今回、浅井健二が地方政治の闇について解説してきましたが、いかがだったでしょうか?
国政とも深く関係している地方政治ですが、私達国民が政治に無関心であることも闇を抱えてしまっている原因の一つと言えるでしょう。
ぜひ、自分の地域で選挙が行われた際には少しでも良いので目を向けてみてください。