どうして人間って「嘘」をつくの?「フェイク」のメカニズムを徹底解明!!
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人間は、嘘をつく生き物だと言われています。

時と場合によっては、嘘をつくことも必要だとされていて、日本でも古くから「嘘も方便」や「嘘からでたまこと」、「嘘をつかねば仏になれぬ」などということわざもあります。しかし、嘘をつくことによって人を傷つけたり、大きな問題を引き起こしたりする可能性も秘めているので、嘘は良くありません。

今回は、どうして人間は嘘をつくのかをみていく中で、フェイクのメカニズムを解明していきましょう。

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人間は嘘をつく生き物である

嘘とは、事実とは異なることで、それを故意的に表明したものです。嘘をつく場面によって、プラスの効果とマイナスの効果を周囲に与えます。

小説や漫画などでは、フィクションという前提があるので、嘘を表現方法の1つとしています。その嘘があたかも事実であるような表現にすることによって、作品自体の完成度を高めているのです。小説や漫画などで用いられる嘘は、悪意を伴わず、楽しめるものが大前提になっています。

このような点から見ても、人間は日常的に嘘をついていることがわかります。それは自分自身の利益を求めているからだと言われています。

しかし最近では、グループ内の協調性を高めるために嘘をつくのではないかとも考えられるようになってきました。協調性を高める嘘というのは、「髪の毛が薄くなってきたかな?」と聞かれた時に「そんなことはない」と答えたり、「シワが増えてきたかしら・・・」と聞かれた時に「大丈夫ですよ」と答えたりするうそのことです。

このような嘘は、その場を逃れるための嘘ではなく、協調性を高める効果がある嘘だと考えられています。人間が嘘をつくのは、快感を得ることが目的ではないかと考える人もいますが、嘘をつくことで後悔してしまうこともあります。そのため、嘘をつくことで快感を得ようとしているのではないというケースの方が多くなるでしょう。

しかし、SNSで嘘を発信するとそれがどんどん拡散されていき、他者と共有ができた時に快感を感じるということはあります。実際にSNSで拡散されている情報の中には、嘘も混ざっています。それは、他者と嘘を共有することに快感を感じた人がいるからということになるのです。

SNSが今ほど発達していなかった時代には、このような出来事はほとんどありませんでした。SNSが発達したことにより、嘘を拡散するという行動に快感を感じる人が増えたため、嘘をつくことで快感を得ようとてるのではないかと思われてしまう可能性が高くなっています。

嘘をつく人にはどのような特徴があるのか

嘘をつく人には、共通する特徴があると言われていますが、その特徴は民族や性別によっても異なります。

民族による違いというのは、これまで築かれてきた文化による違いです。稲作文化が発達している中国や日本など東洋の国々では、稲作をするために周囲の人と協力する必要がありました。

そのため、協調性を保つ必要があったため、あまり嘘をつきません。しかし、小麦文化が発達している国々では、周囲の人と協力する必要がほとんどないため、自己利益を高めるための嘘をつく傾向があります。

このことから、協調性が高い人が集まる場においては嘘が少ないと言えるでしょう。アメリカでは、嘘を共有することによって結束力が高まると言われているので、結束力を高められる嘘をつく人が多いということになるのではないでしょうか。

続いては、性別による違いをみていきましょう。嘘は、男女問わずつくことがありますが、実は性別による差もあることがわかっています。嘘をつく男女差に関しては、テストステロンという物質が関係しています。テストステロンは、男性ホルモンの中でもっとも重要な成分と言われていて、テストステロンの分泌が多い男性的な人ほど嘘をつかないと言われているのです。

テストステロンの分泌が多い男性的な人は、正直な人が多いという理由もありますが、男性的な人は公平な視点を持っているリーダー気質です。そのため、公平性を最も重視するので、自己利益のための嘘をつくことがありません。リーダー気質な責任感を持っていることが、嘘をつかないことにつながっています。

ただし、嘘をつく人の中には、病的な嘘つきもいます。病的な嘘をつく人を、サイコパスと呼ぶことが多くなってきています。サイコパスには2つの傾向があり、1つは平気で嘘をつく人、もう1つは犯罪を犯してしまう人です。

ここ最近の研究では、サイコパスの人は前頭前野が一般的な人と比べるとおよそ30%小さいことが判明しました。嘘をつくことで、前頭前野は活性化します。一般的な人よりも前頭前野が小さいサイコパスの人は、活性化した時の快感を得やすいということになるでしょう。その快感を得るために、平気で嘘がつけるのです。

嘘をつくと鼻が縮むの!?

皆さんもご存知の童話・ピノキオでは、嘘をつくことで鼻が伸びてしまいます。しかし、実際には嘘をつくと鼻が縮んでしまうというのです。これは、スペインのグラナダ大学の研究によって判明しました。嘘をつくことで脳内物質に変化が出ることや活動する脳の部位が違うことは知られていましたが、鼻が縮んでしまういうのはどういうことなのでしょうか。

グラナダ大学のエミリオ・ゴメス・ミラン氏の研究によると、人が嘘をついた時に鼻の先端の温度が1.2℃下がり、額の温度が1.5℃上がります。そのため、鼻と額の温度変化が大きければ大きいほど、嘘をついている可能性が高くなります。

実際にエミリオ・ゴメス・ミラン氏は、学生の被験者に家族や友人に嘘の電話をしてもらい、その時の様子をサーモグラフィーで観察しました。この実験には60人の学生が被験者になったのですが、嘘をついた人の80%は先ほど書いたような温度変化を確認することができました。

この実験を行ったエミリオ・ゴメス・ミラン氏は、ポリグラフを使用した嘘発見器よりも正確に嘘を見抜けると主張しています。また、エミリオ・ゴメス・ミラン氏の実験の中では、温度変化以外の変化も発見できました。それは、嘘をついて鼻の温度が下がると同時に鼻が縮んでいるというものです。

つまり、嘘をつくとピノキオのように鼻が伸びるのではなく、縮んでしまうということになります。鼻が縮むという変化は、目視では見抜くことができないほどの変化なので、嘘をついているとすぐには気がつけないでしょう。

しかし、嘘発見器でこの変化に気がつくことができれば、より精度の高い嘘発見器を生み出せるということです。特に、サーモグラフィーを用いた検査は、犯罪の捜査や空港などでも役に立つ可能性があると言えます。研究を行ったエミリオ・ゴメス・ミラン氏も、人の本音を探るために役立つと考えているので、将来的には導入される可能性もあるでしょう。

今まで生きてきた中で、1つも嘘をついたことがないという人はいないでしょう。嘘の大きさに違いはあるかもしれませんが、全く嘘をつかない人はいないのです。つまり、「自分は今まで嘘をついたことがない」というのは、最も大きな嘘だということになります。

嘘には、民族の違いや性別の違いが影響していますが、自己利益のための嘘、協調性を高めるための嘘も含めて考えれば、大なり小なり嘘をついたことはあるはずです。嘘に関しての研究も進んでいて、エミリオ・ゴメス・ミラン氏の研究を活かすことで、新しいタイプの嘘発見器を開発し、様々な場面で活用できるのではないかと考えられます。

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