ウソと純愛の間で揺れる「不倫モノ」が最近なにかと話題な件
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最近、ドラマや映画、漫画などで「不倫モノ」が増えた印象はありませんか?現実で考えれば許されない行為ですが、ウソと純愛に揺れる背徳感あるストーリーにハマってしまう人は少なくありません。今回は最近何かと話題の不倫モノが人気の理由や、話題に作品について触れていきましょう。

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不倫モノはいつからブームになっている?

恋愛モノというと片思いをする男女やカップル、夫婦の日常を描いた純愛が定番です。しかし、近年は不倫モノの作品が大ブームとなっています。そもそも、不倫ドラマはいつから始まり、ブームとなっていたのでしょうか?まずは不倫ドラマブームの歴史をご紹介します。

主婦層をターゲットにした不倫ドラマは1960年代頃から始まっており、昼メロドラマとして放映されていました。1980年代になると夜間の放映も始まり、『金曜日の妻たちへ』は社会現象を巻き起こすほどの大ブームを起こしています。

一度ブームは去るものの、97年に『失楽園』『不機嫌な果実』といった作品で再びブームを迎えました。このように不倫ドラマは何度も再熱を繰り返しており、ブームになったのは今始めてのことではありません。ここ最近で再び火が付いたきっかけは、劇場版で続編が公開された『昼顔』からでしょう。

批判を受けやすい不倫ドラマが人気の理由

不倫ドラマは健全な作品とかけ離れるため、バッシングを受けることもあります。そのバッシングは作品だけではなく、出演者に向かうことも多いです。それなのに人気を集める理由は、日常に対する不満や主人公に自己投影しているといった心理が働いていると考えられます。

日常に対する不満

人間が不倫や浮気に走る理由には、退屈な日常に対する不満や、配偶者や恋人への不安が大きいとされています。不満の内容は人それぞれ異なります。優しいけどそれだけの夫、家庭に関心も理解もない夫、暴力的、金遣いが荒いなど配偶者や恋人に対する不満は色々あるでしょう。

そんな配偶者や恋人と生活する日常に楽しさを感じず、飽き飽きしている人は決して少なくないと言えます。不倫ドラマも何か理由を持つ男女の恋愛が描かれており、不満の境遇に共感してしまうことから、ストーリーに引き込まれやすいのでしょう。

 

主人公などに自己投影

不倫は現実ではあってはならないものですが、誰にでも不倫に対する萌芽は持っているものです。しかし、不倫に対して批判的な人は圧倒的に多く、ドラマ視聴者でもその傾向は強くあります。

それでも不倫ドラマにハマってしまう心理には、「もしも」という考えが存在するからです。もしも、今の夫や恋人とは違った相手を選んだ場合、どんな人生が待っているのか想像したことはありませんか?これも広く取れば不倫や浮気の願望と言えます。

主人公や出演者に自分を重ね、日常では味わえない刺激を擬似的感じられるところが、不倫ドラマの魅力なのでしょう。

このように、不倫ドラマの人気はストーリーや登場人物の境遇などに共感を得やすく、物語だから許される内容に惹かれやすいという人の心理が働き、人気を集めているのだと思います。

最近の不倫ドラマの火付け役となった『昼顔』

ドラマの正式なタイトルは『昼顔~平日午後3時の恋人たち~』です。この作品は2014年7月から9月までフジテレビ系列の木曜劇場枠で放送されていました。

主演は上戸彩で、不倫相手役を斎藤工が演じています。主人公の笹本紗和は夫と平凡な暮らしを送っていますが、ある事件から高校教師の北野裕一郎と出会い、不倫関係から本気の恋に発展していくストーリーです。

平均視聴率は13.9%と好調であり、最終回直前の第10話は最も高い16.7%を記録し、最終回も16.5%と好調のまま物語は幕を閉じています。2017年6月にはドラマ完結から3年後を描いた劇場版が公開され、再び反響を呼びました。

昼顔の意味

タイトルの昼顔は「平日昼顔妻」という造語が由来となっており、夫が不在の平日昼間に不倫する女性のことを指します。カトリーヌ・ドヌーヴが主演を演じた『昼顔』という映画では、おしとやかな妻が陰で売春をしており、そこから造語が作られました。

また、ドラマの『昼顔』も同作をオマージュしています。清純派というイメージの強い上戸彩や不倫にハマるヒロインを演じる姿は、まさに平日昼顔妻のイメージにぴったりだったのでしょう。

昼顔がヒットした理由

昼顔がヒットした背景には、不倫に対する罪悪感や配偶者への不満などリアルな情景が描かれていたからでしょう。実際の平日昼顔妻は夫に罪悪感を持たず、遊び感覚で不倫を楽しんでいる人が半数なので、あまり共感されていません。

一方、紗和は愛情を注ぐ夫や姑に対して罪悪感を抱き苦悩しています。そして、紗和とスーパーで知り合い、遊び感覚で不倫をする吉瀬美智子演じる滝川利佳子は夫に不満を持ち、離婚にも前向きでした。

どちらも女の敵であることは変わりないのですが、不倫を起こすきっかけとなったのは全て男性側にあったため、女性からの批判が少なかったのです。

紗和は夫とセックスレスになっており、利佳子は夫から見下され続けていました。この境遇の中で素敵な男性が現れたと考えると、許容してしまうのが女性の心理でしょう。他にも斉藤工や北村一樹といった人気俳優の起用や洗練された映像美、不倫が善か悪か曖昧な表現もヒットの理由につながっています。

クズと批判殺到の『あなたのことはそれほど』

『あなたのことはそれほど』は、原作が漫画作品で、2017年4月から6月までTBS系列の火曜ドラマ枠で放送されていました。原作者は数々のヒット漫画を描いている、いくえみ綾さんです。

このドラマはダブル不倫を描いており、波瑠が演じた渡辺美都とその不倫相手である鈴木伸之が演じる有島光軌のクズっぷりに、視聴者からは批判が殺到していました。しかし、それでも平均視聴率は11.2%であり、最終回には最高視聴率となる14.8%を記録しています。

不倫カップルに非難殺到

美都は優しく妻想いの夫・涼太(演・東出昌大)がいるものの、小・中学校でずっと片思いしていた有島に夢中でした。しかも、1話で結婚した夫をないがしろにするような発言も度々しています。

一方、有島も妊娠中の妻がいる状態で美都との不倫に走っていました。特に最低と言われたシーンは温泉旅行の穴埋めとして、出産祝いから高級レストランの食事代を出していたところです。あまりにもクズな不倫カップルに非難が集まる一方、思い切ったクズ演技をする出演者に賞賛の声が上がっていました。

昼顔は共感できる一方、逆に共感できないからこそ話の行く末に惹かれてしまう人が多かったのでしょう。最終回ではそれぞれの配偶者に不倫のことを知られてしまう内容ですが、どのような決着になるのか注目され、高視聴率となったのだと考えられます。

不倫モノだけど不倫じゃない『偽装不倫』

『偽装不倫』は東村アキコ原作の漫画を連続ドラマ化したもので、2019年7月に日本テレビ系列で放送予定です。タイトルに不倫と付いていますが、実は不倫モノではありません。杏が演じる主人公の濱鐘子は32歳になっても彼氏なしですが、旅行先で出会ったミステリアスな雰囲気の年下イケメンに既婚者と偽ってしまいます。

それなのに、そのイケメンから旅行の間、不倫関係になってほしいと言い寄られ、偽りの不倫恋愛が始まるストーリーです。実際は純愛モノであり、鐘子を応援したくなる素敵な作品となっています。ドロドロな不倫モノは苦手という方も安心して見ることができるでしょう。

実際は不倫=悪ですが、物語となるとハマってしまう魅力を持ちます。フィクションとリアリティーが入り混じった「ありそうでない」という世界観に、人々は魅了されてしまうのでしょう。ご紹介した作品を始め、ここしばらくは不倫モノのブームは続くと言えます。

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